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周公謂魯公曰。君子不施其親。不使大臣怨乎不以。故舊無大故。則不棄也。無求備於一人。
しゅうこうこういていわく、くんしんてず。大臣たいじんをしてもちいられざるをうらましめず。きゅうたいければ、すなわてざるなり。そなわるを一人いちにんもとむることかれ。
周公が魯公にいわれた。――
「君主たるものは親族を見捨てるものではない。大臣をして信任のうすきをかこたせてはならぬ。古くからの臣下は、重大な理由がなければ棄てないがいい。一人の人に何もかも備わるのを求めてはならぬ」(下村湖人『現代訳論語』)