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子曰。吾之於人也。誰毀誰譽。如有所譽者。其有所試矣。斯民也。三代之所以直道而行也。
のたまわく、われひとけるや、たれをかそしたれをかめん。むるところものは、こころむるところるなり。たみや、三代さんだいちょくどうにしておこな所以ゆえんなり。
先師がいわれた。――
「私は、成心をもって人に対しない。だから誰をほめ、誰をそしるということはない。もし私が人をほめることがあったら、それは、その人の実際を見た上でのことだ。現代の民衆にしても、過去三代の純良な民衆と同じく、その本性においては、まっすぐな道を歩むものなのだから、ほめるにしても、そしるにしても、実際を見ないでめったなことがいえるものではない」(下村湖人『現代訳論語』)