◀前 【15.衛霊公:第10】 次▶
顏淵問爲邦。子曰。行夏之時。乘殷之輅。服周之冕。樂則韶舞。放鄭聲。遠佞人。鄭聲淫。佞人殆。
顔淵がんえんくにおさむることをう。のたまわく、ときおこない、いんり、しゅうべんふくし、がくすなわしょうし、鄭声ていせいはなち、佞人ねいじんとおざく。鄭声ていせいいんにして、佞人ねんじんあやうし。
顔淵が治国の道をたずねた。先師がいわれた。――
の暦法を用い、いんくるまに乗り、周のかんむりをかぶるがいい。舞楽はしょうがすぐれている。ていの音楽を禁じ、佞人ねいじんを遠ざけることを忘れてはならない。鄭の音楽はみだらで、佞人は危険だからな」(下村湖人『現代訳論語』)