◀前 【13.子路:第24】 次▶子貢問曰。郷人皆好之。何如。子曰。未可也。郷人皆惡之。何如。子曰。未可也。不如郷人之善者好之。其不善者惡之。
子貢問いて曰く、郷人皆之を好まば何如。子曰く、未だ可ならざるなり。郷人皆之を悪まば何如。子曰く、未だ可ならざるなり。郷人の善き者之を好み、其の善からざる者之を悪むに如かざるなり。
子貢がたずねた。
「その土地の人みんなにほめられるような人でございましたら、りっぱな人といえましょうか」
先師がこたえられた。――
「必ずしもそうとはいえまい」
子貢――
「では、土地の人みんなに憎まれるような人がかえってりっぱな人でございましょうか」
「そうはいえまい。土地の善人にほめられ、悪人ににくまれるような人が、一番りっぱな人なのだ」(下村湖人『現代訳論語』)