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1)子路。曾晳。冉有。公西華。侍坐。子曰。以吾一日長乎爾。毋吾以也。居則曰。不吾知也。如或知爾。則何以哉。
子路しろ曾晳そうせき冉有ぜんゆう公西こうせい侍坐じざす。のたまわく、われ一日いちじつなんじよりちょうぜるをもって、われもってすることなかれ。りてはすなわいわく、われらざるなり、と。あるいはなんじらば、すなわなにもってせんや。
子路と曾晳そうせき冉有ぜんゆう公西こうせいが先師のおそばにいたとき、先師がいわれた。――
「私がお前たちよりいくらか先輩だからといって、なにも遠慮することはない。今日は一つ存分に話しあってみよう。お前たちは、いつも、自分を認めて用いてくれる人がないといって、くやしがっているが、もし用いてくれる人があるとしたら、いったいどんな仕事がしたいのかね」(下村湖人『現代訳論語』)