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子畏於匡。顏淵後。子曰。吾以女爲死矣。曰。子在。回何敢死。
きょうす。顔淵がんえんおくる。のたまわく、われなんじもっせりとす。いわく、います。かいなんえてせん。
先師がきょうの難にわれた時、顔淵は一行におくれて一時消息不明になっていたが、やっと追いつくと、先師はいわれた。――
「私は、お前が死んだのではないかと、気が気でなかったよ」
すると、顔淵はいった。――
「先生がおいでになるのに、なんで私が軽々しく死なれましょう」(下村湖人『現代訳論語』)