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唐棣之華。偏其反而。豈不爾思。室是遠而。子曰。未之思也夫。何遠之有。
唐棣とうていはなへんとしてはんせり。なんじおもわざらんや。しつとおければなり。のたまわく、いまこれおもわざるかな。なんとおきことかこれらん。
民謡にこういうのがある。
 ゆすらうめの木
 花咲きゃ招く、
 ひらりひらりと
 色よく招く。
 招きゃこの胸
 こがれるばかり、
 道が遠くて
 行かりゃせぬ。
先師はこの民謡をきいていわれた。――
「まだ思いようが足りないね。なあに、遠いことがあるものか」(下村湖人『現代訳論語』)