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【09.子罕:第15】
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子曰。出則事公卿。入則事父兄。喪事不敢不勉。不爲酒困。何有於我哉。
子
(
し
)
曰
(
のたまわ
)
く、
出
(
い
)
でては
則
(
すなわ
)
ち
公卿
(
こうけい
)
に
事
(
つか
)
え、
入
(
い
)
りては
則
(
すなわ
)
ち
父
(
ふ
)
兄
(
けい
)
に
事
(
つか
)
う。
喪
(
そう
)
事
(
じ
)
は
敢
(
あ
)
えて
勉
(
つと
)
めずんばあらず。
酒
(
さけ
)
の
困
(
みだ
)
れを
為
(
な
)
さず。
我
(
われ
)
に
於
(
お
)
いて
何
(
なに
)
か
有
(
あ
)
らんや。
先師がいわれた。――
「出でては国君上長に仕える。家庭にあっては父母兄姉に仕える。死者に対する礼は誠意のかぎりをつくして行なう。酒は飲んでもみだれない。私にできることは、まずこのくらいなことであろうか」(下村湖人『現代訳論語』)