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子欲居九夷。或曰陋。如之何。子曰。君子居之。何陋之有。
きゅうらんとほっす。あるひといわく、ろうなり。これ如何いかんせん。のたまわく、くんこれらば、なんろうこれらん。
先師が道の行なわれないのを嘆じてきゅうの地に居をうつしたいといわれたことがあった。ある人がそれをきいて先師にいった。――
「野蛮なところでございます。あんなところに、どうしてお住居ができましょう」
すると先師はいわれた。――
「君子が行って住めば、いつまでも野蛮なこともあるまい」(下村湖人『現代訳論語』)