◀前 【07.述而:第34】 次▶子疾病。子路請禱。子曰。有諸。子路對曰。有之。誄曰。禱爾于上下神祇。子曰。丘之禱久矣。
子の疾病す。子路、禱らんと請う。子曰く、諸有りや。子路対えて曰く、之有り。誄に曰く、爾を上下の神祇に禱る、と。子曰く、丘の禱ること久し。
先師のご病気が重かった。子路が病気平癒のお祈りをしたいとお願いした。すると先師がいわれた。――
「そういうことをしてもいいものかね」
子路がこたえた。――
「よろしいと思います。誄に、汝の幸いを天地の神々に祈る、という言葉がございますから」
すると、先師がいわれた。――
「そういう祈りなら、私はもう久しい間祈っているのだ」(下村湖人『現代訳論語』)