◀前 【07.述而:第18】 次▶葉公問孔子於子路。子路不對。子曰。女奚不曰。其爲人也。發憤忘食。樂以忘憂。不知老之將至云爾。
葉公、孔子を子路に問う。子路対えず。子曰く、女奚ぞ曰わざる、其の人と為りや、憤りを発して食を忘れ、楽しみて以て憂いを忘れ、老いの将に至らんとするを知らざるのみ、と。
葉公が先師のことを子路にたずねた。子路はこたえなかった。先師はそのことを知って、子路にいわれた。――
「おまえはなぜこういわなかったのか。学問に熱中して食事を忘れ、道を楽しんで憂いを忘れ、そろそろ老境にはいろうとするのも知らないような人がらでございます、と」(下村湖人『現代訳論語』)