◀前 【06.雍也:第08】 次▶伯牛有疾。子問之。自牖執其手。曰。亡之。命矣夫。斯人也而有斯疾也。斯人也而有斯疾也。
伯牛、疾有り。子、之を問い、牖より其の手を執りて曰く、之亡からん。命なるかな。斯の人にして斯の疾有るや。斯の人にして斯の疾有るや。
伯牛が癩を病んで危篤におちいった。先師は彼をその家に見舞われ、窓から彼の手をとって永訣された。そしてなげいていわれた。
「惜しい人がなくなる。これも天命だろう。それにしても、この人にこの業病があろうとは。この人にこの業病があろうとは」(下村湖人『現代訳論語』)