◀前 【03.八佾:第11】 次▶或問禘之説。子曰。不知也。知其説者之於天下也。其如示諸斯乎。指其掌。
或ひと禘の説を問う。子曰く、知らざるなり。其の説を知る者の天下に於けるや、其れ諸を斯に示すがごときか、と。其の掌を指せり。
ある人が禘の祭のことを先師にたずねた。すると先師は、自分の手のひらを指でさしながら、こたえられた。――
「私は知らない。もし禘の祭のことがほんとうにわかっている人が天下を治めたら、その治績のたしかなことは、この手のひらにのせて見るより、明らかなことだろう」(下村湖人『現代訳論語』)