温暖化「冷ます」冷蔵庫登場
オゾン層壊さない冷媒
地球温暖化やオゾン層の破壊につながらない炭化水素のイソフタンを冷媒に使った冷蔵庫を二日、環境保護団体のグリーンピースが公開した。英国の冷凍食品会社が先月末に売り出したものを輸入した。昨年末の温暖化防止京都会議にちなみ、KYOTOシリーズと名付けられている。
冷蔵庫の冷媒に使われていたフロンはオゾン層を破壊することから、代替フロンのハイドロフルオロカーボン(HFC)が使われるようになった。しかし、HFCには強い地球温暖化作用があることが分かり、京都会議で二酸化炭素(CO2)などと削減対象のガスに加えられた。
脱・代替フロンの流れが強い欧州では、自然界に存在する炭化水素を冷媒に用いた冷蔵庫が全体の約三割にも上っているという。
KYOTOシリーズもその一つで、京都会議の精神を忘れないために名付け、ブエノスアイレスで開催される温暖化防止会議に合わせて発売した。
グリーンピース・ジャパンの小山徳子さんは「温暖化を防ごうという京都会議の熱気が冷え込んでいることが気になります」と話している。
《出典》朝日新聞 (10/11/03) 前頁  次頁